焼結NdFeB放射磁性リングは近年開発された新製品で、主に高性能永久磁石モーターやセンサーに使用されています。
永久磁石モーターの用途では、通常、焼結 NdFeB 磁石はリングに結合されますが、これには一連の欠点があります。
1. タイル状磁石の加工は特殊形状加工に属します。角度や内外面などの加工精度の制限により、接合された磁性リングの動的バランスが悪くなり、磁極間の移行領域が大きくなり、モータの騒音や振動が発生する原因となります。
2. 設置されるローターが磁化されているため、手作業による研磨が困難となり、工数が大幅に増加し、設置コストが大幅に増加します。
放射磁気リングは一体型磁気リングであり、加工後のサイズの一貫性を維持でき、モーターの騒音と振動を効果的に低減し、モーターの安定性を向上させることができます。磁性リング全体の内外面を一定の角度で放射着磁および多極着磁することができ、磁極間の遷移領域が小さいため、モータの性能が大幅に向上します。多段磁気リングの表面磁力は正弦波状に分布しており、超強磁場によりモーターの効率が大幅に向上し、モーターの軽量化、小型化が図れます。
焼結NdFeB放射磁性リングは多様な着磁方法があり、必要に応じて単極着磁および多段着磁が可能です。
放射磁気リングの寸法要素には、外径、内径、高さがあります。外径と肉厚(内径比)により、放射磁気リングは次のように分類できます。
外径
1. 外径49mm以下を超小径リングといいます。
2. 外径50~99mmのものを小径リングと呼びます。
3. 外径100~149mmのものを中径リングと呼びます。
4. 外径150~199mmのものを大径リングと呼びます。
5. 外径200mm以上のものを超大径リングといいます。
壁の厚さ
1. 内径比が0.7未満のものを厚肉リングといいます。
2. 内径比が0.9を超えるものを薄肉リングといいます。
焼結NdFeB放射リングは製造工程が複雑で難しいため、一般に価格が高くなります。現在、直径300mmを超える大口径放射リングを製造できるメーカーは世界でも多くありません。購入者はメーカーの技術力や生産能力を様々な面から比較する必要があります。